セミリタイアを目指す理由 ジャネーの法則編

以前の記事でも書きましたが皆さんはジャネーの法則についてご存知でしょうか?

ジャネーの法則を使って人生が如何に短いかを示したいと思います。

Wikiより引用

ジャネーの法則(ジャネーのほうそく)は、19世紀のフランスの哲学者・ポール・ジャネが発案し、甥の心理学者・ピエール・ジャネの著書において紹介された法則。主観的に記憶される年月の長さは年少者にはより長く、年長者にはより短く評価されるという現象を心理学的に説明した。 簡単に言えば生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)。

「時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)」を数式で表すと

$$ f(x)=\frac{A}{x} $$

となります。xが年齢、f(x)がx才のときに感じる時間の長さ、Aが定数です。グラフにするとこんな感じです。

年齢と体感時間の長さ

特に意味はありませんが、40才の時にf(x)=1となるようグラフを規格化しています。年齢に反比例なので20才の時にf(x)=2、80才の時にf(x)=0,5です。

さてx才の時に感じる時間の長さがf(x)なら0才~x才で感じた時間の長さの合計F(x)は

$$F(x) = \int_{0}^{x}f(t)dt$$

で表されます。ただxが0より大きい時F(x)は無限大になってしまいます。というのも

$$ \quad F(x) = \lim_{a \to +0} \quad  \left( \int_{a}^{x}f(t)dt \right) $$

$$ \Leftrightarrow \quad  = \lim_{a \to +0} \quad \left( \int_{a}^{x}\frac{A}{t}dt \right) $$

$$ \Leftrightarrow \quad  = \lim_{a \to +0} \quad \left[A \ln {t} \right]^x_a $$

(lnは自然対数)

$$ \Leftrightarrow \quad  = A \lim_{a \to +0} \quad \left[\ln {x} – \ln {a} \right] $$

$$ \Rightarrow \quad  = \infty  \quad (\because\lim_{a \to +0} \quad (\ln {a}) =-\infty)$$

となるからです。

そこで5才以前の記憶が無いものとして5才~x才(x>5)で感じた時間の長さの合計F'(x)を求めます(5才という数字に根拠はありません。なんとなくです)。求め方は上記と同じです。

$$F'(x) = \int_{5}^{x}f(t)dt$$

$$ \Leftrightarrow \quad  =  \int_{5}^{x}\frac{A}{t}dt $$

$$ \Leftrightarrow \quad  = A  \left[ \ln {t} \right]^x_5 $$

$$ \Leftrightarrow \quad  = A  \left( \ln {x} – \ln {5} \right) $$

例えば80才で亡くなるとして5才~80才で感じた時間の長さ合計F'(80)は以下のとおりです。

$$F'(80) =  A  \left( \ln {80} – \ln {5} \right)$$

$$ \Leftrightarrow \quad  = A\ln {16} $$

$$ \Leftrightarrow \quad  = 4A\ln {2} $$

では亡くなるまでに感じる時間の長さのちょうど半分の長さを体感する年齢を求めてみたいと思います。普通は半分の年齢の40才ということになりそうですが、ここではジャネーの法則により年齢が高いほど時間が過ぎるのが早いとしているので40才よりは低い年齢が算出されることが期待されます。

80才で亡くなるとして人生の半分の長さを体感する年齢をy才とおきます。その時yに関して以下の式(a)、式(b)が成り立ちます。

$$ (a) \qquad  F'(y) = \frac{1}{2}F'(80) =\frac{1}{2} \times 4A \ln{2}=2A \ln{2} $$

$$ (b) \qquad  F'(y) =A  \left( \ln {y} – \ln {5} \right)$$

(a) = (b)より

$$ 2A \ln{2} = A  \left( \ln {y} – \ln {5} \right)$$

$$ \Leftrightarrow 2\ln{2}  = \ln {y} – \ln {5} $$

$$ \Leftrightarrow \ln {y} = 2\ln{2}  + \ln {5} =  \ln {2^2 \times5} $$

$$ \Leftrightarrow \ln {y} = \ln{20} $$

$$ \Leftrightarrow  y = 20 $$

以上より5才~20才の体感時間合計と20才~80才の体感時間合計が等しいということがわかりました。別の言葉で言えば20才が主観的な人生の長さの折り返し地点ということになります。私は現在31才ですが、人生の折り返しは11年前に通り過ぎていることになります。

5才~80才までに感じる時間の長さの合計を1(100%)としたときに現在の年齢で何%が過ぎたのかをプロットしました。

年齢と体感時間の長さの合計

数値は以下の通りです。

年齢

体感時間の合計

 

年齢

体感時間の合計

20 50%   55 86%
25 58%    60 90%
30 65%    65 93%
35 70%    70 95%
40 75%    75 98%
45 79%    80 100%
50 83%      

さらに自分の人生が体感で何年残っているかも算出してみました。これまでの人生の長さに対してあとどれだけ体感で寿命が残っているかです。ここでは残体感寿命と名づけます。寿命を80才として例えば20才の方なら5才~20才の体感時間合計と20才~80才の体感時間合計が等しいので体感であと15年(!)しか残っていないことになります。年齢ごとの残体感寿命は以下の通りです。

年齢

残体感寿命

 

年齢

残体感寿命

20 15年   55 7,8年
25 14,5年    60 6,4年
30 13,7年    65 4,9年
35 12,7年    70 3,3年
40 11,7年    75 1,7年
45 10,5年    80 0年
50 9,2年      

あまりにも残体感寿命時間が短くてびっくりします。

これが私が早くセミリタイアを目指すもっとも大きな理由です。人生はあまりにも短いです。もっと早くからあせるべきでした。


ここからは余談ですが、ジャネーの法則に疑義を呈してみます。

ジャネーの法則では「生涯のある時期における時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する(年齢に反比例する)」とのことでした。この仮定を置いたところグラフのように体感時間の長さの合計は年齢に比例せず、年を取ればとるほど体感時間の積み重ねはゆっくりになることが分かりました。

ここに疑問を感じます。なぜならばジャネーの法則(時間の心理的長さは年齢の逆数に比例する)は体感時間の合計が年齢に比例することを根拠にしているはずだからではないかと思ったからです。極端な例ですがある20才の青年が10年ぶりに意識不明から復活した場合を考えてみます。この青年は10才~20才を意識不明で過ごしたわけですが、彼の感じる時間の心理的長さは他の20才の若者と同じでしょうか?きっと違うはずです。体感時間の合計が違うからです。年齢ではなく体感時間の合計が時間の心理的長さに影響を及ぼしているとなると

  • 時間の心理的長さは体感時間の積み重ねの逆数に比例する。

と言う事ができます。ここで

  • 体感時間の積み重ねは年齢に比例する。

を仮定すると論理的帰結によってジャネーの法則が導かれます。

しかしながら先ほども述べたようにジャネーの法則を仮定すると年をとればとるほど体感時間の積み重ねはゆっくりになります(体感時間の積み重ねは年齢に比例しません)。「体感時間の積み重ねは年齢に比例する」を命題Pとすると命題P→ジャネーの法則→年をとればとるほど体感時間の積み重ねはゆっくりになる(not命題P)が導かれてしまいました。命題Pを仮定したら命題Pが否定される場合、数学で言うところの背理法により命題Pは偽であることが証明されます。

よって厳密にはジャネーの法則は偽であると思うのですが、年をとると時間が早くすぎるという感覚的マッチします。この矛盾をどのように考えればよいのか?他に何か上手い表現はないのかを次回の記事で考察します。

(もはやセミリタイア関係ないかもしれませんが・・・)

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